まず、車の売却に関して、査定担当者はあなたの車の「どの部分」を見るのでしょうか?もちろん、「様々な部分を見る」のですが、最初にチェックされるべきポイントは「車種・年式・グレード」です。
車を買い取るにしても、一定の目安となる金額が必要です。基本的には中古車オークション市場での価格が目安になるのですが、当然それより安い金額で買い取る必要があります。この3つのポイントは、車の所有者では変えることが出来ない車の情報となります。
そのため、車の持ち主に関係ない「最初から決まっている部分」を見ることで、目安となる買取金額を頭の中で計算しているます。そこからエンジンや走行距離などを見て、状態が良ければプラス査定になり、状態が悪ければマイナス査定となる仕組みです。
車種やグレード、年式に関しては所有者の意思で変更することは出来ません。だからこそ買取金額のベースになるのですが、ここでいくら粘ってもプラス査定になることはありません。
プラス査定かマイナス査定になるのは、所有者の意思や行動でどうにかなる部分となります。つまり、走行距離や事故歴の有無が関係しています。変更できないポイントに関しては、価格がすでに決まっており、そこで交渉する価値はあまりありません。
そのため、車種やグレードに関する低い評価は諦めて、そこから少しでもプラス査定が引き出せるようなアピールをすることが重要です。「どれだけ丁寧に扱ってきたのか」や「整備手帳を見せて定期的に整備していることを証明する」も良いです。また、「事故歴がゼロ」も立派なアピールとなります。
「走行距離の長さ」は最も分かりやすい査定ポイントです。査定士は、まず車種やグレード、年式などの点を確認します。先程もお伝えしましたが、車の所有者では「どうにもならない部分」で、ここで買取金額の目安がはじき出される仕組みです。その後、プラス査定かマイナス査定になるポイントを見て行くのですが、走行距離はそれらの次に重要なポイントとなります。
プラスかマイナスの査定幅も大きく、基本的には「標準年間総距離」が計算ポイントになってきます。標準年間総距離とは、一般的なドライバーが年間で走行する距離の平均値であり、「年間6500キロ」となります。もちろん総距離自体が大きな査定ポイントなのですが、平均的な走行距離よりも少ない場合はプラス査定になる可能性があります。
ただ、車の売却希望者の中には、メーターを巻き戻して走行距離をごまかそうとする方がいます。もちろん、その場の査定で騙すことが出来ても、その後の、細かいチェックでバレてしまいます。
そうなった場合、売却して受け取った金額の返金要求が来ますし、最悪のケースで「損害賠償請求」が来ることになります。ちょっとした嘘から大きなトラブルに発展するケースもあります。メーターを巻き戻して買取額を釣り上げる行為は辞めましょう。
次にボディカラーですが、基本的には、「人気のあるカラーか不人気なカラー」が重要なポイントとなります。また、「色あせの有無」も細かくチェックされます。色あせに関しては、ワックスをかけるなどの方法で対処できますが、元々のボディカラーに関しては売却時にどうすることも出来ません。
そのため、出来ればシルバーや黒系などの「人気の上下が極めて少ない色」を購入時に選ぶことが大切です。というのも、ある車が発売開始になった時、最も売れるカラーが「テレビCMやポスターで使用された色」となります。
このテレビCMやポスターで使用される色は、赤やピンクなどの「カラフルな色」が多い傾向にあります。登場するタレントやモデルと合わせた時に鮮やかに映る色で、このようなカラフルな色は、人気の上下が非常に大きく、中古車として売却する時に不人気カラーになっている可能性が高いです。さらに、その車が発売された当時には同じ色を選んだ人が多いため「不人気カラーになっている可能性がある」「多く出回っている」の状態になります。そのため、高額査定にならない可能性があります。
だからこそ、シルバーや黒系等の「定番の色」を購入時に選んでおくことが重要です。
車を売却する時に出す査定においては、「装備品」や「オプション」も査定の対象となります。たとえば、車の本体にはほとんどダメージがないのに、「エアコンの調子が悪い」ではマイナス査定となります。そこで、装備品でのマイナス査定を防ぐためにも、ぜひ査定前に修理に出しておきましょう。
装備品は、車の走行自体とは何の関係もありません。そのため、修理したとしても、それが「修理歴」として大きくマイナスになることは少ないです。ただし、修理に大きな出費が伴う場合は、あえて調子の悪いままの状態で査定に出す方法もあります。
というのも、エアコンの修理で査定が5000円上がるとして、修理自体に1万円掛かっているのなら、「差し引き-5000円」となってしまいます。これでは意味がありません。実際に上がる買取額と、費用を考える必要があります。
また、車を購入したときの「オプション」も査定の対象となります。カーナビをオプションとして付けている場合は、それを付けたまま査定に出す方が有利です。反対に「このオプションを外したら査定にどれだけのマイナスが出ますか?」と確認しておくことも大事です。仮に、3万円のカーナビをオプションとして付けていて、外しても1万円のマイナスにしかならないとします。この場合は外した方が単純計算で2万円の得となるので、新しい車の購入した際に付け替えた方が良いと言えます。
このように、車種や走行距離とは関係のない装備品やオプションですが、思わぬ査定アップになるケースもあります。
これらの点を総合的に考慮しておくようにしましょう。
修理歴のある車の場合、査定も大きくマイナスとなります。特に、ドアやボンネット、トランクなどの本体の根幹にかかわる部分の修理歴に関しては、その額に驚く方も多いようです。もちろん、どれだけ交渉しても「修理歴がある」事実は覆らないので、他のアピールポイントで挽回するようにしましょう。
この修理歴の有無は査定額に大きく影響してきます。出来るなら修理歴を隠しておきたいですが、ドアやボンネットなどの根幹にかかわる部分の修理歴に関しては、こちらから申し出るようにしておきましょう。相手から突っ込まれる前に、自分から申告することが重要です。
というのも、査定士は1日に多くの台数の査定を行います。したがって、チェック項目が書かれた書類を頼りに査定していくのですが、それ故に「見落とす」ということもあります。
ただ、買い取られた車は、後ほど厳しい目を持った複数人のプロによって再度のチェックを受けます。仮に査定士の目をごまかすことが出来たとしても、確実に後からばれることです。
こうなった場合、後から「修理歴が見つかった」となるので、買取額の返還するよう求められます。査定士からの「修理歴はありますか?」の質問に嘘をついた場合、返金要求には絶対に応じなければいけません。
仮に、その要求を無視するとなると、今度は業者から「損害賠償請求」が来てしまいます。
買取額を上げるための嘘はつかないようにしましょう。
現在、車の買い取り価格は、車のオークション相場を基準にして決められています。
ですから、買取価格を知りたければオークションに参加して価格をチェックすればよいのですが、実はこのオークションは買取業者しか参加できないようになっているんです。そのため、買取価格を知るには買取業者に査定をしてもらう必要があります。
その際に覚えておいて頂きたいのが、複数の業者に査定をしてもらうということです。
1社だけの査定で判断してしまうと、相場がわからないため、安く買い取られてしまう可能性があります。
また、ちょうど業者がほしがっている車だった場合、買取額が上がるということもありますので、面倒でも複数の業者に査定依頼をして比較するのが高額査定を引き出すコツになります。
今は、インターネットの一括査定サービスがたくさんありますから、簡単に数社に査定依頼をすることができるようになりました。実際、私も一括査定サービスを利用してディーラーの買取価格よりも、 ○○円も高い金額で買い取ってもらいました。
一括査定サイトを利用すれば、業者間で価格を競わせ買取り額を上げることも可能ですので、少しでも高く売りたいと思われている方は、一括査定を利用することをオススメします。 当サイトでは、私の体験談なども公開していますので興味がある方はご覧になってみてください。
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